こころタウン

境界性パーソナリティ障害の人と付き合うかたの心をケアするブログです。ぜひコメント欄見ていって下さいね。

相手は大切にしてるけど、自分は大切にしていない

   

 

ジンです。

 

私達は幼い頃から「人を大事にしなさい」と言われてきました。

保育園や幼稚園の頃から周りの子に優しくしなさいと教わってきました。

しかし「自分も大切にしていい」とはあまり言われてきていません。

私達には自分を大事にする習慣があまり無いため

多くの人が言いたいことを引っ込めて、気持ちを知らせるのを後回しにしてしまうんですね。

今回は、人も自分も大切にする考え方についてお話ししていきます。

 

 
「私を必要としてくれる人たちに貢献したい。」

気配り上手で周りからも信頼を寄せられている会社員のAさんは、

上司や先輩に不愉快な思いをさせないように、できる限りのことを引き受けています。

雑用から残業、

皆が心地よく過ごすためには誰かの我慢も必要と、自分の時間を譲ったつもりで働いています。

しかし、自分の気持ちは伝えてないので

周りからはAさんが雑用や残業に同意してくれていて、不満はない。と受け取られてしまいます。

やがてAさんは気づきます。自分の負担が重くなってきていることに。

会社の皆には貢献できているけれど、家族との時間があまり取れていないことに。

自分を後回しにすると自分が犠牲になるだけでなく

いちばん身近にいる人を巻き込み関係を悪化させてしまうこともあるんですね。

 

 

 

ここでお話ししたいのは、Aさんは「自分も大事にしていい」ということ。

周りへの思いやりを自分にも当てはめて良いのです。

負担が大きくなってきていて、帰りたいと伝えても良いのです。

もちろん伝えたら反発を招くかもしれません。

しかしAさんが無理をしつづけて潰れても、周りは困ってしまうのです。

会社の皆は助かっていても家族は寂しいままなのです。

他人を大切にしていても自分を大切にしていなければ

双方そろって良い気分で居るのは難しいんですね。

人の犠牲になるのが幸せという人も居るかもしれませんが

片方が自分を蔑ろにしていると

どこかで見返りを求めてしまったり、相手に負い目を感じさせます。

 

 

 

私達は他の人の尊厳を侵さないかぎり「こうしたい・こう思う」と言っていいんです。

本当は伝えていいのに、人を不愉快にさせないように自分の気持ちを引っ込めていると

相手にあなたを分かってもらえるチャンスを失ってしまうことになります。

人間関係の多くの葛藤の積み重ねや未解決の問題は、

互いの気持ちが伝わっていないことから生まれます。

 

 

とはいえ気持ちを人に知らせるのは勇気がいりますよね。

こんな事言って嫌われないだろうか、がっかりされないだろうか、相手を傷つけてしまわないだろうかと。

そんな時に知っていて欲しいのが、あなたと相手は違うということ。

あなたはあなたの個性を持っていて良いし、相手は相手らしくていいんです。

生い立ちも、環境も、考えてきたこともみんな違う。

だから意見が食い違ったり、意図しない受け取りかたをされても

どちらかが悪いわけではないし劣っているわけでもない。

 

違うと分かったうえで接すれば、思いもよらない反応が返ってきても当たり前。

相手と自分が違うとわかり、その違いを認められれば

それは相手も自分も大切にしていることになりますね。

 

 

 

自分を表現するには地道なトレーニングが必要です。

自転車に乗る練習をしたり泳ぐ練習をしたりするような繰り返しのトレーニングですね。

小さなことから「私はこうです」と言ってみる。

考えを話したり書いたりして外に出してみる。

相手も自分も大事にするにはどうしたら良いのか、考えるクセをつけてみる。

 

 

 

 
さて、私達が自分を大切にしづらい理由は一体どこにあるのでしょうか。

そもそも日本人には「自分も大切に」という風潮がないというのと、

みんな子供の頃には当たり前のように感じていた自分の価値を、どこかで忘れてきてしまうんですね。

子供の頃は友達に嫌なことをされたら、それを迷いなく先生に言いつけられたし

自分にはヒーローやお姫様のような価値があると信じていた。

自分は大切にされる人なんだと、皆知っていたんです。

だけど、大人になるにつれどこかで忘れてきてしまう。

助けて欲しい時に助けてもらえなかったから。

優しくして欲しい時に優しくしてもらえなかったから。

生きていれば壁にぶつかるので、価値を忘れてしまうのも無理はありません。

ただ、

相手が応えてくれなかったのは

あなたと相手が違うから。

決してあなたに価値が無いからではないんです。

 

 

私はここで言い続けます。

あなたには価値があります。

 

 

 

人を大切にしましょう。

自分も、大切にしましょう。

 

 

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