境界性パーソナリティ障害の人に治療やカウンセリングをすすめるには
ジンです。
毎日暑いですね。
境界性パーソナリティ障害の人、その幾つかの症状にあてはまる人と接していて
「互いに悩んでいるのだから、治療やカウンセリングを受けたらどうだろう?」と考える方も多いと思います。
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雲さんのコメント:
この病気の辛いところは、本人も何か自分がおかしいと思っていても、
パートナーから治療やカウンセリング等を勧めると、逆に、病人扱いするなと逆上したり、
話を全く聞き入れてくれない所にあると思います。
どうすればお互いに向き合える環境を作ることが出来るのでしょうか?
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気持ちの振れ幅が大きく、少しのきっかけで激しく取り乱してしまう相手を見ていると
こちらも疲れてしまいますし、なんとかしてあげたいと思いますよね。
自分は、お互いに向き合える環境として治療やカウンセリングは受けたほうが良いと思ってます。
ただその人が治療をうけたいと希望しているのが前提です。
最初から治療を希望する人はほとんど居ないと思うので、治療を提案するときの伝えかたがポイントになるでしょう。
受けたいと思っていない治療をわざわざお金を出して受けるのは、しんどいですよね。
しかも、何のためにどんな治療を受けるのか分からない場合、恐いとさえ思ってしまいます。
「あなたは、<聞いたことのない謎の病気>なので、<体験したこともない相談援助>を受けたほうが良いです。<行ったこともない病院>に通って、<どのくらいの時間とお金がかかるのか分かりませんが>きもちをラクにしましょう。」
なんて事をすすめられたら、かなりドキドキしてしまいますよね(^^;)
治療やカウンセリングをすすめる時は、相手が怖いと思わないように伝えてあげるのがポイントです。
わからないことや先の見えないものは怖くて反発したくなるのです。
病名を挙げないこともポイントです。
(病名を挙げることを否定しているわけではありません・ご了承下さい。)
診断をするのはお医者さんですし、きいたこともない病名を聞かされたら、やはり怖いと思ってしまいます。
たとえばあなたが、このように言われたらどうでしょうか。
「あなたはときどき手が冷たいし、痩せてきているし、立ちくらみにとても困っているようだから"家族性アミロ■ドポリニュ■ロパチー"という病気かもしれない。病院でいちど診てもらおうよ。」
めちゃくちゃ怖いですよね。とくに病名のところが。
聞いたこともない病気で自分はどうなってしまうのか、重篤なのか、手術は要るのか、とにかく不安が掻き立てられます。
まして自分は普段通りに生活しているわけなので「変な病人みたいに言わないでよ!」と反発したくもなってしまいます。
「あなたはときどき手が冷たいし、痩せてきているし、立ちくらみにとても困っているようだから倒れたら心配。病院でいちど診てもらおうよ。」
こう言ってもらったほうがずいぶんとラクですね。
ただでさえ病院や病気と聞くと怖いです。
なので、治療をすすめたいならできるだけハードルを下げて伝えると良いと思います。
病名の提示や、カウンセリングというむずかしい言葉を出すのは、お医者さんやカウンセラーに任せましょう。
そしていま病院に通っていても、治療に前向きでないかたも居ると思います。
治したいと思っていないものを治すのは、むずかしいですね。
性格や考え方を変えていくのはただでさえ、むずかしいです。
何年かかるのか、どれだけお金がかかるのか、そもそも治るのか、誰にも未来はわからないとなると
治療がイヤという人の気持ちも分かる気がします。自分だったら、イヤですね(^^;)
ただ境界性パーソナリティ障害の人やその傾向がある人のほとんどには、日常で不快に感じているポイントがあるはずです。
もっとよく眠りたい、毎晩悲しい気持ちになるのがつらい、物を壊してお金をかけるのを辞めたい、性に奔放であとから後悔するのを辞めたい。など。
ゴールのあいまいな性格治療ととらえると、どうしても前向きでは居られなくなります。
でも、今日の不快なポイントをひとつ軽くするための治療なら、OKと思ってもらえるのではないでしょうか。
治療に前向きになるには目標が必要です。
目標は、目の前の不調を軽くすることと設定しましょう。
「境界性の、夜中に高ぶる感情を落ち着けるための治療」ではなく、「ぐっすり眠るための通院」ととらえたほうが、意味が分かるし、なんだか前向きになれますよね。
それでもまだ抵抗する人をどうしても病院に連れていきたい時は、
"あなたの"診察やカウンセリングに付いてきてもらうのもひとつの手です。
まず現状に困っているあなたがカウンセリングを受けてみる。
慣れたら、医師やカウンセラーと相談してお相手に付いてきてもらう。
自分が病院に行くのは怖くても、付き添い感覚なら行ける人は多いんじゃないでしょうか。
あなたの診察について来てもらうことで、関係に向き合えるかもしれません。
さいごに。
手をつくして伝えてみて。
それでもお相手が「いまの自分に何も治すところはない」「何も困っていない」と思っていたら
向き合える環境に身をおいてもらうことはできません。
こちらがメンタルを鍛えて相手から受けるダメージを減らすか、距離を置くのか、関係をおわりにするのか、じっくり選んでいきましょう。
病気に向き合う環境をつくりたいときは
・重大な話にしない
・怖いと思わせない
・相手が困っていることを1つずつ解決させてあげる
そんな心持ちで良いのかなと思います。
「謎の病気で症状に当てはまるので苦しんでるのが心配だしもっと穏やかな関係になりたいからカウンセリングを受けよう」ではなく
「ぐっすり眠れるようになって2泊3日で京都に行こう」で良いと思います^^
あなたの思いがお相手に伝わりますよう。
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