こころタウン

境界性パーソナリティ障害の人と付き合うかたの心をケアするブログです。ぜひコメント欄見ていって下さいね。

対人関係の悪循環ゲーム

   

ジンです。

 
特定の人とばかり、同じ喧嘩の流れをくりかえして後悔してしまうこと、ありませんか?

特定の人とばかり、いつも後味の悪い思いをさせ合ってしまうこと、ありませんか?

 

 

たとえば楽しく話していたはずなのに、いつも何故かなじり合いになってしまう。口さえ聞かなくなるところまでいくけれど、時間がたてばなんとなく元の関係に戻る。

このような悪循環をくり返したことのあるかたも多いのではないでしょうか。

わけも分からず、気まずい一連のながれをくり返してしまう。

まるで負けることがわかっている「ゲーム」に挑んでいるみたいですね。

なぜ私たちは嫌な気持ちになることを、何度もくり返してしまうのでしょうか?

 

 

今日はこの不可解な対人関係の「ゲーム」について一緒に考えていきましょう。

※人と人との交流を分析していくときに、繰り返される悪循環のパターンを「ゲーム」と呼びます。

 

 

 

 

 
相手とあなたの間で悪循環なゲームが繰り広げられるとき

どちらかが仕掛け人になっています。

仕掛け人になる側は、自分のやりきれない気持ちを処理したくて精一杯です。

「けなし合いでもいいから関係をつづけたい。」

「私のことをわかってほしい。もっと注目してほしい。」

「集中できることがなくて、喧嘩でいいから心の穴を埋めたい。」

「嫌な思いをして、妙な安心を得たい。」

私のことを分かって欲しいなあ・・・という気持ちからスタートして、あなたみたいな最低な人居なくなればいいのに!がゴールだったりするので

ゲームに誘われた側は、溜まったもんじゃないですよね。笑

 

 

その流れが、前にもくり返されたことのあるパターンだと気づいた時には

①できるだけ乗らない

というのが互いの身を守るポイントです。

また、

②自分でゲームをスタートさせている

③相手のゲームに巻き込まれている

と気付けるようになるのも、苦しみから抜け出すためのポイントです。

何が起こっているのか分からず長期戦を繰り広げて疲れてしまっている人もいます。

ほんとうは誰だって、親しい人と苦しい関係になんてなりたくないですよね(^^;)

悪循環のゲームには

④一方もしくは両者がかならず嫌な思いをして終る

⑤終わったあとの感想は「こんなはずじゃなかった。」

⑥スタートさせた側に悪気はない。

という特徴もあります。ぜひ知っておいてくださいね。

 

 

 

さて、自分が悪い流れ、ゲームにはまっていると気づけるようになるには

事例を知っておくことが役立ちます。

よく見られる事例に名前がつけられパターン化されているんです。

あなたの悩みもどれかに当てはまるかもしれません。

ご自身のケースに照らし合わせて見てみてください。

 

 

◆私を責めて

遅刻をしたり約束を破ったり、わざと人を挑発して注目をあつめるケース。

失敗したり、見捨てられるようなことをして自分で自分を追い込みます。

自傷は、これに当てはまる事もあると考えています。

悪いことでもいいから注目してほしい。という寂しい気持ちが裏にあるのでしょう。

 

 

◆こんなに私が苦しんでるのに

私はあなたのせいで苦しんでいると嘆き、相手に罪悪感を感じさせます。

苦しんでいるとくり返し訴えられることで、その相手も自信をなくし、無力感に苦しんでしまいます。

「私のせいじゃない。」と事実に気づき、その考えを持ち続けられるかどうかが悪循環にはまらないためのポイントです。

 

 

 

◆はい。しかし・・・

相手の考えをもとめて相手から答えが返ってくると、一旦受け止めたように見せて

「はい。しかし・・・」と反論や否定をするパターンです。

考えをもとめるも、自分の意見を曲げるつもりはありません。

否定をくり返されると相手は無力感を感じてしまいます。

自分は気が付くとこれをしてしまっている事があります。(^^;)

 

幼少期にきびしく育てられた人によく見られるけーすで

わざわざ人の意見を否定するのは

「親には屈さないぞ」という子どもの頃の気持ちを体現するためだと言われています。

 
◆あなたのせいで

自分のうまくいかないことを、責任転嫁して相手のせいにしてしまいます。

相手のことだけ罰しようとします。

ミスを認めると自分の価値がなくなる気がして怖いのかもしれないです。

さいごには孤立しがちです。

 

 

◆ひどいもんだ

自身の不幸な立場や苦痛を派手にうったえます。しかし、状況を改善するための行動は取りません。

不幸を大げさにアピールして、ひとの関心や同情、支援をあつめようとします。

自信はないけれど特別扱いされたい、自分を大事にしてほしいという気持ちから展開されます。

愛情に飢えている人ですね。

 

 

◆決裂

人と激しくなじりあって口論をした挙句、口もきかなくなり無視のスタンスをとります。

やがて時間が経つと関係を修復しますが、仲直りで絆が深まるわけでは有りません。

このときの修復はつぎの決裂をくりかえすための伏線で、ゲームの再スタートを意味するものだからです。

口論には相手の人格を批判するようなことばが使われ、決別をくりかえすなかで両者とも疲れきってしまいます。

このゲームを起こすひとには

「人と親密な関係になるのが怖い」きもちがあります。

「ひどい事をしても許してもらって安心したい」きもちもあります。

「自分のことも相手のことも認められない」というマイルールの確認作業でもあります。

このマイルールのほとんどは子どもの頃に作られるものなので、そこをどうにかしてあげようとするのは難しいです。

境界性のかたとそのパートナーにはこのケースが多く見られますね。

体験されたかたは気づかれると思うのですが

この決裂ゲームは誘われた側に原因があるわけじゃないんです。

誘った側のこころの問題が引き金なんですね。

だから別れる別れないと振り回されても、あなたが劣っているからとか魅力がないわけではないんです。

相手はあなたを攻撃したいわけでなく、ゲームを再現することで自身のきもちと葛藤しているのですね。

言い方は悪いかもしれませんが、問題の持ち主がすこし痛い目に遭って

これはなんとかしないとヤバイかもと気づくことが

このパターンから抜け出すための出発点になるんじゃないかと考えています。

 

 

◆苦労性

あえて無理をして、自分を疲れさせ追い込みつづけるパターンです。

子供の頃から大きな期待をかけられていたひとに多く見られ、

なにをしてもあまり満足感が得られません。仕事中毒になったりします。

 

 

◆仲間割れ

複数の人に矛盾した情報をつたえて仲間割れさせようとします。

皆に嘘を振りまいたり告げ口をしてしまう人は、この悪循環を繰り返しているのかもしれません。

見に覚えのないうわさに困った事のある人も居るんじゃないでしょうか。

これには皆が仲悪くなるのを見て「人間関係なんて価値のないもの」という考えを補強したいきもちが働いています。

「自分のことは認めるけど他人のことは認めない」というマイルールの確認作業でもあります。

噂を振りまかれたほうから見れば、やり切れないですね。(^^;)

 

 

 

 

あなたの悩みや経験してきたことに当てはまるものはありましたか?自分はけっこうありました。

こうしてパターン化されるくらい、多くの人が似たような状況に悩まされるのか・・・と思うと驚きです。

 

 

 

それと、このブログで「ランダムな行動をしてみて。」「いままでと少し動きを変えてみて。」

というお話しをしていますが

これには悪循環ゲームを中断させる効果もあります。

いつもと違う反応がかえってくると相手も調子が狂うので、いままでと同じ流れで進まなくなるんですね。

多くの人は、相手を安心させたいと思って自分の気持ちを押し込めていたり

我慢を重ねていたりするんじゃないでしょうか。

でも、あなたはあなたのしたいようにしていいんですよ。

自由に考えて、自由に言っていい。

そうしていつもと違う行動をとると、

いつもと違う結果が返ってきます。

 

 

 
今日のポイントは

①ゲームにはできるだけ乗らない

②事例を知り、ゲームに参加している自分に気づく

③特徴は、"くりかえし嫌な思いをする"

④ゲームを始める本人に悪気はない

⑤いつもと違う行動はゲームを中断させる効果あり

 

 

 

悪循環なゲームの発生を止めることはなかなか出来ませんが

一連の流れと結末を知っているといくらか冷静になれますね。

 

 

あなたが負のスパイラルから抜け出すための、ヒントになればと思います。

 

 

 

 

 

・お問合せに順次お返事しています。すこしお待ちいただければ幸いです。

 

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