境界性とワケの分からない怒り
ジンです。
境界性の人と接していると
ワケも分からず怒られたり、非難されたり、突然攻撃を受けることがあります。
ふつうなら怒られる時には理由が思い当たるものですが
全く予想もしない怒りに触れてしまったこと有りませんか。
理由もわからないまま激情を向けられるのは
混乱しますし何と言っても得体が知れず怖いですよね。
今回は
境界性と"謎の怒り"について考えていきましょう。
境界性の男性の例です。
職場では人気が高く、いつも人に囲まれているけれど
実は引っ込み思案で人と親しくなるのが怖い。
そんな彼が普段から感じていることは
「他人は信用できない」
「親しくなるのは怖い」
「どうせ裏切られるのだから」
・・・
誰しもこういう感情を抱くことはありますが
自分の中に留めておくことがほとんどです。
しかし、境界性の彼は繊細すぎる心の持ち主です。
人が信じられないという不快な気持ちに耐えきれず
交際している彼女にその感情を丸投げしてしまうのです。
意味がわからないと思う方も居ると思います。が、このまま話しを続けますね。
彼女に感情を丸投げした彼は、
その後彼女と対話をしながらこのような事を言い出します。
「俺を信用していないだろう」
「俺を好きじゃないんだろう」
「どうせ見捨てるんだろう」
自分の中にある「人を信じられない」という気持ちを相手に丸投げして、
「あなたは信用できない」と相手から言われているように感じて責めてしまう。
このようなことが境界性の方には実際によく起こります。
冒頭で挙げた"謎の"怒りもこの現象であることが多いのです。
境界性の人は（そうでない人にも当てはまりますが）
自分の中の怒りに耐えられない時、その怒りを身近なひとの中に移し替えてしまう事があります。
結果、相手が怒っているかのように見なしてしまい
自分を罰するかわりに相手を攻撃してしまう。
これが謎の怒りの正体です。
ドッジボールをイメージしてみてください。
自分の怒りのボールをパスして、それを受け取った相手にまた怒りのボールをぶつけられると恐れているような感じでしょうか。
怒りの理由が「ワケがわからない」のもうなずけますね。
分かるわけないんです。
もともとの理由が相手方に有り実際にはこちらが怒りを買ったわけではないのですから。
自分の怒りに耐えられなくて、相手が怒っていると思い込んでしまう。
自分の人間不信に耐えられなくて、相手に裏切られると思い込んでしまう。
なんだか滑稽ですが、両者にとって可哀そうな話しですよね。
さて、自分の気持ちを相手に移し変えて相手を責めてしまう。
このことについての対処法です。
まずはあなたが「この怒りや叱責は自分の責任ではない」と気づくことです。
ワケも分からず怒られると理由を探して自分を責めたりしてしまいますが
ワケが分からないのは当たり前です。
自分に非は無いんだ。と気付けるだけでも少しは気持ちがラクになるんじゃないでしょうか。
あなたは何も悪くなんか無いんです。
つぎに、原因を探そうにもそれはお相手自身の罪悪感だったり怒りなので
他者が取り除いてあげるわけにもいきません。
他人の感情はどうこうできないものです。
私たちに実質的な対処は出来ないんですね。
特に何も出来ない。そう知っておくことであれこれ悩まずにも済むと思います。
さて、ここまで分かったけれど
怒っている相手に対してどう接すればいいのか？についてです。
荒れている状態の人にいい加減な態度も取れないし、かといってずっと怒りを浴びているのもしんどいものです。
自分は、タイムアウト制をとっていました。
つらくなってきたら一度関わりを中断して小休憩する感じです。
その場を一時的に離れたり、電話を一度切りお互いにクールダウンすると
こちらのストレスも減りますし相手も少しは落ち着けるかもしれません。
ちなみに自分はどうしても小休止したい時、「頭が痛い」とか「お腹を下したようだ」などと言うようにしていました。
これであまり嫌な気持ちをあたえずに中断出来ていた気がします。
ワケの分からない謎の怒りが墜ちてきたら、
それは相手が相手の怒りをあなたの中に移し替えているだけなのかもしれません。
相手の気持ちとあなたの気持ちを混同する必要はありません。
あなたは何も悪くないと気づいてください。
謎が謎でなくなれば、少し心がラクになりますね。
※12/18までに戴いたメッセージに返信しました。
何か送ったのに返事がないという方は、お手数ですが一言言って戴けると助かります。
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