こちらの理論で救おうとしない
ジンです。
境界性パーソナリティ障害の人・その幾つかの症状に当てはまる人は
感情のアンテナがとても繊細。
怒りや悲しみの感じ方が、私達とはケタ違いの強さだということを学びました。
そして、自分の考えや気持ちを認めてもらえない環境で育つケースが多いことも学びました。
自分はなかなか認められない、という前提の上に立っているので
私達の何気ない一言で大きく傷ついてしまったり
イライラしてしまうんですね。
このことを踏まえると、彼・彼女には有効な接し方があるとわかります。
ポイントを踏まえ接すれば、相手をより炎上させることも互いに嫌な気持ちになることも
ある程度抑えられるんですね。
たとえば彼・彼女がその家族と大きな喧嘩をしてしまったとき。
家族のことを「許せない、酷い人だ、いつも責められている気分だし、もう縁を切りたい」
そうまで言う彼・彼女に、どんな言葉をかけてあげられるでしょうか?
「家族はあなたのことをそう悪く思っていないよ」
「誰もあなたのことを怒っていない、安心していいよ」
「落ち着いていいんだよ」
「そこまで考えなくても大丈夫だよ」
「なんとかなるから心配いらないよ」
もしかしたらこんなふうに声掛けしてあげたくなるかもしれませんね。
ただ、上の言葉には落とし穴があります。
一見相手のことを思って言っています。
ラクにさせてあげようとしています。
でもこれ全部、
こちら側の意見なんですよね。
あくまでもこちら側の考えであって、
相手から見れば「私の状況や気持ちを否定しているんじゃないの?」とも捉えられる言葉なんです。
そう悪く思っていないよ→→酷いことをされたと感じているのを否定
怒っていないよ→→責めらたと感じているのを否定
落ち着いていいんだよ→→落ち着いてない自分を否定
考えなくても大丈夫だよ→→感情的になって慌てている自分を否定
なんとかなるよ→→縁を切りたいとまで思い詰めている状況を否定
この否定の部分に彼・彼女は、とても精度の高いセンサーで反応します。
結果良かれと思って言った言葉で、さらに動揺させてしまうんですね。
「私は生きる価値が無いんだ」と言っている人に対してつい、
「そんなこと無いよ(生きる価値あるよ)」と伝えたくなりますが
それは逆に感情を荒立ててしまうんです。
自分はそうなったことがありますよ(^^;
「そんなこと無いよ(生きる価値あるよ)」と伝えた時に
相手はさらに「自分は無価値なんだ!」と言い張って熱くなってしまいました。
もし言葉をかけてあげるなら
相手の状況や感情をまるごと認めてあげましょう。
「酷いことをされていると感じるのは、つらいね」と。
「生きる価値が無いとまで思うのは、苦しいね」と。
言葉すら拒まれるなら、すこし離れたところから見守っていてあげましょう。
境界性パーソナリティ障害のひとは、
感情が繊細すぎて、何を考えているか分からなくて、いつ暴走するかも読めない、
個性の強い、不思議な人です。
でも決して「弱くて助けてあげなきゃいけない人」ではないんですよね。
自分が手を貸したりしなくても、相手には問題を乗りこえる力がある。
そう信じてあげてください。
私達も、危なっかしいなあと見張られているよりも
安心して任せてもらったほうが、仕事や家事などで成果を出せるものですよね。
こちらの理論で救おうとしない。
まずは相手の気持ちを認め、信頼してあげましょう。
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